電動カート(シニアカー)の利用や購入時の注意点
電動カートは、おそらく購入する直前まであまり馴染みがないモノなのかもしれません。
親の足腰が弱ってきたり、免許を返納してしまったあとに交通手段としていろいろ検討すると思いますが、そのひとつとしておすすめなのが電動カートです。
今回は「電動カート(シニア用電動カー)の利用や購入時の注意点」についてまとめています。
電動カートの利用の注意点
- 電動カートは歩道を走る車である
- デメリットは「バッテリー依存」
- 急な坂道は手動ではなく電動走行
- 携帯電話の使用や飲酒運転は禁止
車道ではなく「歩道」を通る
電動カートを改めてじっくり見たことはありますか。
電動カートはどちらかというと「原付き」という点ではバイクに近いです。
そのため電動自転車のように車道を運転・走行している高齢者の方も見かけます。
電動カートは法律上、道路交通法で歩行者として扱われるものになっており、「歩道があれば必ず歩道を走行する」ものです。
デメリットは「バッテリー依存」
電動カートの最大のデメリットは、「バッテリー依存」というところです。
外出先で充電が切れてしまうと、身動きが取れなくなってしまうので、外出前に電源を入れたらバッテリーの残量を確認する習慣を身につけておくようにしましょう。充電はある程度時間がかかるので、いつでもすぐに出かけられるように常にチェックしておくことが大切です。
急な坂道は手動ではなく電動走行
電動カートはバッテリーで走行する乗り物なので、外出先で「充電が切れる」という状況もないわけではありません。
そんなとき、手押しのまま下り坂を降りると自動ブレーキがかからず、電動カートを制御することができないので、下り坂は必ず電動走行するようにして下さい。
電動カートの走行だと、時速6キロ以上は出ないようになっています。
携帯電話の使用や飲酒運転は禁止
電動カートは「歩行者扱い」になりますが、走行中にスマホでながら運転をしたり、携帯電話を使用したり、飲酒運転などは注意が散漫になり、大事故につながる可能性があります。
自転車のスピード出した人身事故や、高齢者の運転している自動車がコンビニや人垣に突っ込む事故などの運転と同様に絶対にやめて下さい。
購入する時のポイント
- 中古車はあまりオススメしない
- レンタルや実店舗で実機を試す
- 通販サイトで家まで郵送すれば楽チン
購入時は中古車はバッテリー劣化など注意
ポイントとしては、電動カート(シニアカート)の中古車はあまりオススメしないということです。
理由は通常の自動車のように走行距離が記録がわからないため、どのくらいの劣化具合なのか皆目判断がつかないためです。
特に、電動カートのキモである「バッテリー」が劣化したまま、以前の持ち主が乱暴に扱っていた等の場合は機械本体にも相当のダメージが残っている可能性があります。
その場合は中古での購入でもものすごく損をするケースというのがありそうです。
例えば電動ではないタイプの歩行器・歩行車ならパーツの劣化のみなので中古でも状態がよければチェックができますが、機械だとそうはいかない場合もあります。
電動カートの中古購入は、状態の良い・悪いの判断が購入者側でできないというのが問題です。
レンタルや店舗で本物の動きをチェック
購入したい電動カートは、様々なところでレンタルができます。
たとえば清掃用具のダスキンなんかは、ベビー用品や掃除用具のレンタルを始め、家事代行や介護商品などのレンタルもやっており、そのなかに電動カートのレンタルもあります。
介護保険を利用したレンタル料金というのも設定されている場合があるので、該当する方にはとてもおすすめです。
そういった実際のマシンを、使ったり、店頭で触ってから購入することをおすすめします。
通販サイトで家まで郵送すれば楽チン
電動カートはバッテリーを含む重量が100キロ近くにもなったりと、簡単に持ち帰られるものではありません。
しかも高齢の親だけだと、何かと不安ですよね。
その場合は楽天やAmazonなど通販サイトで購入し、郵送されるのを待つというのもひとつの手です。
特に遠方に住んでいる親のところに電動カートを代わりに購入してあげる場合なんかは、とても楽ちんです。
まとめ
- 注意点としては、電動カートは歩道用である
- デメリットは「バッテリー依存」
- 電動カートのながら運転は禁止
- 中古車はあまりオススメしない
- レンタルや実店舗で実機を試す
- 通販サイトで家まで郵送すれば楽チン
なかなか親が高齢になったことを認めたがらないケースも多く聞きます。
プライドがあることも親との関係で理解できるでしょう。
その場合は遠方に住んでいるとしても、思い切って購入してあげることで、逆にがんとして譲らなかった「免許証の返納」をしてくれたり、外出が増えて近所とコミュニケーションをとるようになってくれたり、いい方に進むことがあります。
電動カートを受け入れてもらえたら、どんな光景が待っているか、みたいなものをイメージしてもらえればいいでしょう。